テニスラケットに関する一般情報
フェースサイズ - ラケットの大きさを知ろう
ラケットのフェースサイズは、テニスラケットのストリングが張ってある部分の面積を指します。それはcm²またはinch²(インチ)で表示されTennis Pointではすべて インチで表記します。(1インチ²=6.45cm²)今日の一般的なラケットモデルのサイズは、約 95インチから115インチが主流です。
初心者・初級者の女性には、285g以下でフェースサイズが大きい100インチ以上120インチまでのラケットがおすすめです。初心者の男性や、中級者の方には「ゴールデンスペック」(黄金スペックという表現もある)といわれるラケット重量300g、フェースサイズ100インチのラケットがおすすめです。
上級者には、300g以上で100インチ以下のフェースサイズのラケットがおすすめです。また体力に自信のない方には、上級者なら中級者用モデル、中級者なら初級者用といった具合に選ぶのもテニスのパフォーマンスを高めるために重要です。
スイートスポット - 快適に打ち返せる場所を把握しよう
スイートスポットとは、テニスラケットでボールを打球する際に最も快適な場所を指します。つまり最も衝撃が少なく、ボールコントロールがしやすい場所になります。スイートスポットの広さは、主にラケットフェースサイズにより異なります。
フェースサイズが大きくなるとスイートスポットの広さも広がり、ラケットフェースが小さいものはスイートスポットの広さも狭くなります。またストリングの張りの強さにも影響を受けます。硬く張るとスイートスポットが狭くなり柔らかく張るとスイートスポットは広がります。ボールがスイートスポットの外側に当たると、ショットのコントロールが失われ、手に衝撃も増えます。ラケットの形状によりスイートスポットの広さや場所が異なります。
フレームの長さ - 速い球を打とう
フレームの長さは、ヘッドの上部からグリップエンドまでの長さです。標準の長さは27インチ(68.5cm)です。ラケットが長いほど、レバレッジ(てこの原理)でボールスピードが増しますが、通常の長さのラケットと打点が違うためスイートスポットで正確にとらえるには少し時間がかかる場合があります。現在は26.5インチ、27インチ、27.25インチ、27.5インチ、28インチのラケットが流通しています。
フレーム厚 - 反発の力を使おう
フレームの厚さは、一般的に㎜(ミリメートル)で表されます。
フレームの厚さが薄いほど、ラケットがしなりスイングスピードやパワーが必要になります。
逆にラケットフレームが厚いほどラケットの反発力が増しスピードやパワーが楽に出しやすくなります。ただし反発力が増している分コントロールが難しくなる傾向があり、自分のテニスのスイングの速さやパワーによってラケットのフレーム厚を選ぶ必要があります。初心者はラケット厚を24㎜以上のものを選ぶとよいでしょう。中級者はラケット厚20㎜から26㎜がおすすめです。上級者の方は22㎜以下のラケット厚がおすすめです。
ストリングパターン - スピンのかけやすさとコントロール性のバランスを考えよう
テニスラケットのストリングの縦と横の本数をストリングパターンといいます。ストリングパターンの表記は、縦弦/横弦の形式で表記されます。例として、ストリング16/19は、ラケットに16本の縦(メインストリング)と19本の横(クロスストリング)があることを意味します。
多くのテニスラケットは縦と横が16/19ですが18/20といったものもあります。
ストリングパターンで縦横それぞれの本数が多くなればなるほどラケットフェースに張られるストリング間の密度が濃くなりストリングが打球時にずれにくくなります。逆にストリング本数を減らすと打球時にストリングが大きくずれるようになります。このストリングのずれがボールの回転に大きく影響を与えており、ずれが大きくなればなるほどボールに回転が掛かります。そのため、スピンを大きくかけたい方やトップスピンを主体にしているプレイヤーにはストリングパターンの少ないモデルがおすすめです。
ただし、ストリングパターンが少ないモデルはストリングが大きく動く分ストリング同士が擦れ合うため、ストリングが切れやすくなります。またストリングのトランポリン現象が大きくなりボールコントロールが難しくなる傾向があります。
パワーのあるボールでコントロールを望むプレイヤーや上級者はストリングパターン数の多いモデルを選ぶと良いでしょう。
ラケットのウェイト - 重さのメリットとデメリットを理解しよう
テニスラケットのウェイトはグラムで示されています。基本的に、重いラケットはコントロールしやすくパワーを出しやすくなります。ただし操作にパワーとテクニックを必要とし、重くなるにつれて上級者向けのラケットになります。逆に軽量のラケットは初心者や初級者の方におすすめです。最近では、技術改良が進み、軽量でもパワーのあるラケットも多く展開されています。
初心者・初級者には、285g以下のラケットがおすすめです。中級者の方は300g前後の重さがおすすめです。上級者の方は300gより重いラケットが良いでしょう。
バランス - パワーとコントロールのどちらがプレイスタイルに合っているか考えよう
ラケットには重心がありラケットのバランスが平衡になる部分をバランスポイントと呼びます。このバランスポイントはグリップエンドからの長さで表記され300㎜から320㎜が標準的なバランスポイントになります。このバランスポイントの数字が少ないモデルはトップヘビーといわれスイングする際に加速度が得やすくボールにスピードとパワーが生まれやすくなります。
逆に、バランスポイントの数字が大きいラケットは、トップライトと呼ばれグリップ側が重くなりヘッド側が軽くなるため、操作性が向上し、コントロールがしやすくなります。最近では、軽量なラケットでパワーを出すためにトップヘビーで軽量なラケットが多く発売され人気を博しています。同じ重さでもバランスが違うと全く違うラケットになります。ご購入の際には重さとともにバランスも確認の上ご購入ください。
ラケットの性能を引き出すにはシューズも大事!
テニスラケットの性能を引き出すためにはフットワークをしっかりと発揮できるシューズも大事です。どのようなサーフェスのコートでプレーするのかによって最適なシューズを選びましょう。